病気の経験8

2025年2月2日 0 投稿者: support

皆様こんにちは

恐怖症ってあると思うんですけど、皆様はどんな恐怖症がありますか?
高所恐怖症とか閉所、暗所恐怖症とか勿論ない人もいると思います。
私は高所、暗所、対人そして月恐怖症があります。
私の場合高い所は力が抜けたり、暗所は幼い頃のトラウマがあって寝る時は絶対豆電球が必要とかで、対人は学校や治療のトラウマの影響で、震えと動悸が止まらないので言葉を紡ぐのが大変だったりとか、人混みや人がいる所に行くだけでも過呼吸になったりします。
電話も恐怖が強くて自分からかけることはできず、かかってきた電話は震えと動悸がありながらもギリギリ取れる位です。
それで月恐怖症ってなんだよって思った人もいると思いますが、調べたら意外といるみたいで、私は月が落ちてくるんじゃないか、月を目と認識してしまって見られているという想像をしてしまい、夜に外へ出て月を見てしまったり月の画像を見たりすると震えと動悸、脱力感が出てきてしまいます。
満月の日とかスーパームーンの画像とかは本当に恐ろしいですね。
小学生の頃から満月とかを見ると圧倒される感じはありましたが、恐怖症レベルになったのは確か退院後からだったと思うので、トラウマと何か関係があるのでしょうか。

さて、長くなりましたが今回は移植について書いていきたいと思います。
それでは始めます。

そんな日々を過ごしていた私ですが、ストレスで寝れないだけでなく、脚の不快感が出てきました。
謎の違和感や何かが脚を這うような感覚、脚を押されているような感覚など、言葉に表しにくいムズムズ感が膝から下に現れ、特に夜寝る前に出ていてひたすら脚を動かしていないと不快感でおかしくなりそうで、中々寝れませんでした。
眠剤を使うかどうかの話もありましたが使うことは無く、耐えるしかありませんでした。
退院して何年もたった今も脚のムズムズは、寝れない程ではありませんが残っています。

長いようで短かった1週間の前処置が終わり、ついに移植が始まります。

私の移植方法は、骨髄移植では無く「臍帯血(さい帯血)移植」というものでした。
臍帯血とは、赤ちゃんと母親を繋ぐへその緒を臍帯といって、その臍帯と胎盤に残った血液を臍帯血というそうです。
残り物なので赤ちゃんと母親に痛みや苦しみは何も無いみたいです。

メリットは臍帯血移植の方が骨髄移植ほどHLA(白血球の型)を合わせなくても良いのでドナーが見つかりやすく、移植までの必要期間がとても短いのと、GVHD(移植片対宿主病)が比較的軽いのが特徴です。
私の場合、HLAが6項目中2項目完全一致、2項目ほぼ一致というドナーでした。
GVHDはドナーの細胞が移植元の細胞を攻撃、破壊する疾患です。
GVHDには移植後100日以内で発症する急性と移植後100日以降に発症する慢性があり、これを軽減する為に免疫抑制剤やステロイドが使われます。
症状も代表的なものはありますが、人によってそれぞれで中には危険なものもあります。
デメリットは生着までの期間が骨髄移植より長く、感染症のリスクが高くなっているのと、HLAの適合範囲が広い為、生着不全(移植から一定期間が経っても白血球が上がらない、もしくは減ってしまう)という、要するに移植が失敗してしまう確率が骨髄移植より高いという所です。

私も最初は骨髄移植の予定だったそうですが、運の悪い事に私の型が100%中5%の珍しい型に入っていたそうで、先生から骨髄移植の方のドナーは探しても見つからなかった、今見つかったとしても間に合わないだろう、という話をされて臍帯血移植になりました。
適合範囲が広い臍帯血の方も、私の型のせいであまりいいドナーさんがいなかったのですが、その中で1人だけ他の血液よりいい血液を持っていたみたいなので、そのドナーさんの血液でやることになり、これが成功しなかったらもう使える血液は無いし、期間的にも間に合わなくなるだろうという話もされました。
この話をされて私は、ここまでずっと地獄みたいな日々を送ってきて、毎日死にたいと口にしていて、もう心は折れていたので正直成功しなくても別にいいなと思っていましたね。
今もそうですが、当時から生きていたくないなと思うのはずっと変わっていません。

そして私は無菌室に移され、移植が始まりました。

今回はここまでにしようと思います。
次回は移植中の生活を書いていくつもりですが、実はこれもほとんど覚えていないんですよね。
防衛本能がちゃんとしてくれているのはいい事ですが、こういう時に思い出せないのはなんだかなぁと思いますね。
思い出したくもない記憶ではあるんですけどね。

という事で次回は移植中の生活についてです。
それでは、また来週もお付き合い下さい。